福祉の仕事をしていると、毎日のように利用者さんからいろいろな質問をされます。
「今日のお昼ごはん何?」これは普通です。
「明日って休み?」これも普通。
そして突然、
「〇〇さんって結婚してるん?」…なぜ今、それを聞く?(笑)
でも、こういう何気ない質問って、実は福祉の現場では結構大切だったりします。
本人にとっては、ただの雑談かもしれない。
気になったから聞いただけかもしれない。
あるいは、職員との距離を縮めたいのかもしれない。
こちらからすると「なんでその質問!?」と思うことでも、本人にとってはちゃんと理由があるのです。
「今日、何するん?」
これもよくある質問です。
職員が予定を説明します。
「今日は午前中に作業をして、休憩してから…」
すると、
「それ終わったら何するん?」
「午後は〇〇です」
「その後は?」
「…帰ります」
「なんで?」
…そこまで聞く!?(笑)
でも、よく考えてみると「先のことが分からない」というのは、不安につながることがあります。
だから何度も確認する。
同じことを何度も聞く。
職員からすると、「さっき説明したんだけどな…」と思ってしまうこともあります。
でも本人からすれば、「確認したことで安心できた」ということなのかもしれません。
予定表より強い「今日はやりたくない」
福祉の現場では、職員が一日の予定を立てています。
「今日はこれをやって、この後これをして…」
よし、完璧。
ところが当日。
「今日はやりたくない」…予定表、終了。(笑)
もちろん、体調や気持ちを確認することが最優先です。
でも、支援をしていると「予定通りに進めること」よりも、「その日の状態に合わせること」が大切な場面もあります。
福祉の仕事は、計画性が必要。
でも同時に、計画通りにいかないことを受け入れる力も必要なのかもしれません。
「何もしていないように見える時間」
そして、福祉ではもう一つ面白いことがあります。
一日を振り返って、「今日はあまり作業が進まなかったな」と思う日。
でも、よく見ると、
いつもより誰かと話している。
普段あまり笑わない人が笑っている。
他の利用者さんに自分から声をかけている。
職員に何度も話しかけている。
作業量だけを見れば「何もしていない日」でも、実際には人との関わりが増えていることがあります。
福祉の成果って、数字だけでは測れない。
そんなことを、利用者さんから教えてもらうこともあります。
そして、職員も「なんで?」だらけ
「なんで今日は機嫌がいいんだろう?」
「なんで今日は作業が進まないんだろう?」
「なんで昨日はできたのに、今日は嫌なんだろう?」
支援している側も、毎日「なんで?」を考えています。
でも、その「なんで?」を繰り返しているうちに、
「この人はこういう時に不安になるんだな」
「この言葉の裏には、こういう気持ちがあるのかも」
と、少しずつ分かってくる。
だから、福祉の仕事は「答えを出す仕事」というより、一緒に答えを探していく仕事なのかもしれません。
今日もきっと、利用者さんから突然聞かれるでしょう。
「〇〇さんって、なんでここで働いてるん?」
…。それは、こっちもたまに考えます。(笑)
でも、そんな予想外の「なんで?」が飛んでくる毎日だからこそ、福祉の仕事は面白いのかもしれません。

