一筆申シ候

一筆申シ候

ここ最近、稲刈りの風景を目の当たりにすることは、とんと見られなくなりました。
先日、郊外へ出かける事があり、たまたま稲刈り作業をする人たちを見かけました。
車を路肩に止め、しばらくその作業の様子を眺め、大きく深呼吸してみました。刈りあがった田んぼの稲の匂いが体の中へ染み込んでいくのがわかります。この匂いは幼少期に嗅いだ匂いと全く同じものだと感じ、懐かしさを覚えました。

先人たちは、収穫した米から残った稲藁を捨てる事無く、余さず活用してきました。わらじ むしろ 縄 俵 それから、牛 馬の飼育にも利用し、糞尿の混ざった藁は、田畑に戻され肥しとされます。家の建築にも藁を混ぜた土壁を練る事によって、断熱効果を生み出します。
藁だけではなく、米を精米した後に出る「ぬか」も活用しました。漬物の糠漬けです。
しめ縄等も、藁で編み日本人の信仰や年中行事に深く結びついています。
こうして列挙してみますと枚挙にいとまがありません。

米一粒、藁一本も無駄にしない先人達の知恵に、現代の環境問題を考えるうえで、学びうることがたくさんあります。
そう、日本人の得意技、全てにおいて無駄を省く術は、太古の昔から引き継がれていたのです。

今一度、私達一人一人がリサイクルの意味をかみしめ、ゴミを減らし天然資源の消費や温室効果ガスの排出を抑えていかなければなりません。
地球温暖化問題を一般市民も真剣に考えて行きたいものです。

T.M侍