福祉の現場では、日々様々な利用者さんと関ります。一人ひとりに個性があり、考え方や感じ方も異なります。その為、時には周囲との関係作りが苦手な方や、自分の思いを優先してしまう方、相手の気持ちを想像する事が難しい方と接する事もあります。
そのような場面では、支援者として戸惑いや難しさを感じる事があります。
「なぜ同じ事を何度も繰り返してしまうのだろう」「どうして相手の立場になって考えられないのだろう」
そんな思いが頭をよぎる事もあります。
しかし、そうした時こそ大切にしたいのが、
「人の振り見て我が振り直せ」
という言葉です。
この言葉は、他人の良くない言動を見た時に、その人を責めたり否定したりするのではなく、自分自身を見つめ直す機会にしようという教えです。
利用車さんの行動を通じて、「自分は相手の話を最後まで聞けているだろうか」「自分の価値観を押し付けていないだろうか」「気付かないうちに誰かを傷つけていないだろうか」と考えるきっかけをもらう事があります。
勿論、支援者としてルールやマナーを伝える事は必要です。周囲に影響を及ぼす行動については、なぜそれが良くないのかを丁寧に説明し、一緒に考えていく姿勢が求められます。
しかし相手を変える事ばかりに意識を向けていると、いつの間にか自分自身の心に余裕がなくなってしまいます。
そんな時、一度立ち止まり、「この出来事から自分は何を学べるのだろう」と考えてみる事も大切です。
利用車さんの良いところから学ぶ事は勿論、困った行動や苦手な部分からも学べる事があります。支援の現場は利用者さんを支える場所であると同時に、私達支援者自身も成長させてもらう場所なのかもしれません。
利用車さんとの関わりの中で感じる悩みや難しさは決して無駄ではありません。その一つひとつが、自分自身の支援を見つめ直し、人として成長する為の大切な機会になります。
これからも「人の振り見て我が振り直せ」の気持ちを忘れず、利用者さん一人ひとりと向き合いながら、共に学び、共に成長していける支援を目指していきたいと思います。

