福祉体験学習

福祉体験学習

当福祉会の前理事長 田中 米男氏(76歳)が精力的な活動に取り組んでおられます。東大阪市内の各小学校の児童にパラリンピックで採用されるスポーツ ボッチャを通じて、障がい者と健常者の相互理解を深めようと連日巡っておられます。2月4日市内弥刀小学校に於いて、講師役の田中さんを取材しました。17歳で機械に巻き込まれ、左手ひじ上部分から切断された田中さん。事故当時の世間の好奇な目にも耐えながら、独自の負けん気と明るい性格で、これまで自身を磨いてこられました。そして自身の体験を福祉学習に繋げようとされている氏には、頭が下がる思いです。東大阪市立障害児者支援センターの職員レピラの岡林氏のサポートの下、ボッチャのルール説明がされました。この日講習に参加した6年生の子供達の中には、説明をつまらなさそうに聞いていた子供達も、いざチーム対抗でゲームを始めると一球ごとに一喜一憂する場面が見られました。子供達と一緒に遊びゲームを盛り上げる田中さんを見ていると、生き生きされている表情に暗さなど微塵もありません。
ゲーム終了後「田中さんへの質問コーナー」で印象に残った意見を一つ紹介します。
Q 一番不便なことは何ですか?
A 事故後すべてが不便でしたよ。でもその都度色んなことをクリアをしてきました。初めてボタンつけをした時は、針を畳に刺して糸を通しボタンつけに挑戦しました。出来上がった時の達成感は今でも覚えています。自分で何でも諦めないと言う言葉をかみしめた瞬間でしたね。
体験学習の最後に田中さんは大きな声でこう結びました。「諦めない。諦めると成長は止まる」この言葉を皆さんに贈ります。子供達はこの日、未来の為に「何か」を掴んでくれることに期待します。